馬の品種「ペルシュロン」を徹底解剖!ルーツから代表的な特徴3選

巨大で優しい馬ペルシュロンとは?特徴や歴史をプロが徹底解説

ペルシュロンとは?(概要)

ペルシュロンは、フランスのペルシュ地方を原産とする世界的に有名な「重種馬(じゅうしゅば)」の一種です。重種馬とは、競馬で見かけるサラブレッドのような細身で足の速い「軽種馬」とは異なり、がっしりとした体格で重いものを引っ張る能力に長けた馬のことを指します。

体重は1トン近くに達することもありますが、その巨体からは想像できないほど温厚で扱いやすい性格をしており、「優しき巨人」とも称されています。

ペルシュロンの歴史と背景

ペルシュロンの歴史は古く、中世フランスのペルシュ地方に由来します。もともとは、重い鎧を着た騎士を乗せて走る頑丈な騎兵馬として活躍していました。8世紀から19世紀にかけて、東洋のアラブ種(足が速く美しい馬)の血統が何度も導入・交配されたことで、重種馬でありながら品格のある美しい姿と、比較的軽快なフットワークを手に入れました。

産業革命以降は、その並外れたパワーを活かして農耕や重い乗合馬車を引く馬として世界中で大活躍しました。日本には明治時代に輸入され、北海道の開拓や農作業を支えたほか、現在でも北海道帯広市で開催されている「ばんえい競馬」などの重いソリを引くレースで、その力強さを遺憾なく発揮しています。

ペルシュロンの3つの特徴

ペルシュロンが他の馬種と一線を画す大きな特徴を3つご紹介します。

  • 特徴1:圧倒的な巨体と並外れたパワー
    体高(肩までの高さ)は160〜180cm以上、体重は800kgから1トンを超えます。サラブレッドの体重が約400〜500kgであることを考えると、およそ2倍近い重厚感があり、数トンものソリや荷物を引く強力な脚力を備えています。
  • 特徴2:アラブゆずりの気品と素軽さ
    巨体でありながら、かつて交配されたアラブ種の影響を受けており、頭部がスマートで動作が非常にエレガントです。また、他の重種馬に比べて足元の長い毛(飾毛)が少なく、すっきりとした脚元をしている点も魅力です。
  • 特徴3:温厚で人に従順な性格
    非常に穏やかで人間に対してフレンドリーです。体が大きいため一見すると圧倒されますが、人の指示をよく聞き、パニックを起こしにくいため、観光地の馬車やふれあいイベントなどでも安心して接することができます。

ペルシュロンに関連する豆知識・注意点

ペルシュロンに関する面白いトリビアとして、その「毛色の変化」が挙げられます。ペルシュロンの多くは「芦毛(あしげ)」と呼ばれるグレーの毛色か、「黒毛(くろげ)」です。芦毛のペルシュロンは生まれたときは黒っぽい毛色をしていますが、年齢を重ねるにつれて白くなっていきます。年をとるごとに美しく白い姿へと変貌する様子はとても幻想的です。

また、ペルシュロンと触れ合ったりお世話をしたりする際の注意点としては、その「足元への配慮」があります。いくら性格が優しくおとなしいと言っても、1トン近い体重があります。万が一、不注意で足を踏まれてしまうと大怪我につながるため、近くに立つ際は適切な距離を保ち、足を置く位置に十分注意する必要があります。

まとめ

ペルシュロンは、圧倒的な大きさとパワーを持ちながら、優しくエレガントな魅力にあふれたフランス原産の重種馬です。歴史的にアラブ種の血を受け継ぐことで、美しさと扱いやすさを兼ね備え、日本でも農耕やばんえい競馬などを通じて親しまれてきました。もし触れ合う機会があれば、その大きさと「優しき巨人」と呼ばれる穏やかな瞳にぜひ注目してみてください。

上部へスクロール